今回の記事では、フロップ戦略の基本戦術である”コンテニュエーションベット”について解説していきます。
特にポーカーをはじめたばかりの方は、フロップが開いた後、どのように戦えばいいかわからないという声をよく聞きます。
そこで今回は、フロップにおいて最も基本的かつ有用な戦略であるコンテニュエーションベットの概要を解説し、皆様の実践に取り入れられる一助となればと考えていますので、ぜひ最後までお読みください。
コンテニュエーションベットとは?
コンテニュエーションベットとは、プリフロップで最後にレイズというアグレッシブなアクションを取ったプレイヤーが、フロップが開いても引き続きベットで強さを主張するアクションです。
こういった戦略が許容されるのは、プリフロップでのハンドレンジの強さの違いに起因しています。
例えば、プリフロップでBTNがレイズし、BBがコールした場面を想定してみます。
BTN側は、参加できるハンドの下限から上はAA・KKのようなプレミアハンドまで、幅広く持っている可能性があります。
一方、BB側はそういったプレミア級をはじめ、強いハンドを持っていた場合基本的にプリフロップでリレイズを返すことが多く、コールで止めている以上はそういったハンドは持っていないというのが普通ですね。
そうすると、多くのボードでは、BTN側の方が強いハンドを持っている可能性が高いということが言えがちです。
また、レンジやボードにもよるものの、フロップでペア以上のハンドを持っている確率は、おおむね30%程度と言われています。
逆に言えば、相手は大半のケースで絡んでないことが多く、そういったハンドをCBを打つことでフォールドさせられるだけでも、ターン以降で強いハンドに発展する可能性を奪うということで、非常に意味がある行為となります。
CBを打つ・打たないの”超簡易的”判断基準
では、具体的にどういったボードでCBが打てるのでしょうか。
これについては、本来細かく紐解いていくと、上級者でも非常に難しいところで、一概には難しいところです。
ただし、それでは初級者の方はどうすればよいかわからないかと思いますので、今回は非常に簡易的な基準をお伝えします。現実の最適とはずれがありますが、一番最初にCBを打つ判断基準としてご利用下さい。
今回は、フロップのハイカードをベースにした戦略を提唱します。
(1)CBを打つボード
Jハイ以上のボード
基本的に絵札やAがハイカードとなるようなボードでは、トップペア以上等の強いハンドのコンボ数が、オープンレイザー側に多かったりします。
というのも、基本的にオープンレイザーはプリフロップにおける最上位ハンドは全部持っている可能性があり、一方コーラー側はAA・KK・AK・AQ等の強いハイカードやペアを持っていた場合、プリフロップでさらにレイズを返していることも多いはずですね。
(2)CBを打たないボード
Tハイ以下のボード
こういったボードでは、逆にオープンしたプレイヤーはあまりメイドハンドを持ちえないことも多いです。
というのも、T以下のカードだけの組み合わせでオープンすることは少ないことに起因します。
当然、オーバーペアのような強いところも存在はしますが、それでも大半のハンドは何も進展しないことが多く、逆にコール側にはそこそこメイドハンドになっている部分もあります。
そういった点を踏まえて、Tハイ以下のボードは迷ったらチェック、というのは一つの指標になるかと思います。
ベットサイズとしては、まずは1/3程度の安いサイズを1つのセオリーとして使ってみればよいかと思います。
これくらいのサイズであっても、相手の本当に何もないようなハンドはフォールドに追い込めますし、逆に自分が強い手をもっていた場合、相手が何かしらあればコールでバリューを取ることができます。
このように、安くCBを打つ戦略は、相手の何もないようなカードは、自分より有利なハイカードも含めフォールドさせたり・不利なハイカードについてものちにヒットさせて逆転されることを防ぐことができますし、自分が強いカードを持っていた時にも幅広くバリューを取れる側面もあり、様々な観点から有効になってくる戦略です。
本日のまとめ
・プリフロップのオープンレイザーとコーラーでは、基本的にオープンレイザーの方が強いハンドを持っていることが多い
・そのため、多くのフロップで、何を持っていようが安いベットを打ち込むという簡易戦略(コンテニュエーションベット戦略)が肯定されやすく、実践的にも簡易な戦略で有用となる
・ただし、ローカードのみで構成されたような場合は、あまりコンテニュエーションベットを打たないことが多い
ただし、繰り返しになりますが、これはあくまで最初の第一歩の戦略としてご紹介しているものになります。
本来CB戦略はもっと複雑なもので、それだけでも完璧に使いこなせるプレイヤーはほぼ皆無といっても過言ではないところで、それがまたポーカーの奥深さでもあります。
ですが、今回ご紹介した基準をもとにCBを実践に取り入れ、ご自身なりに改善していってみると、ポーカーの勝ちやすさがまた一段上がっていくと考えます。
本記事が皆様のプレイングの一助になれば幸いです。